Professor Akira Kaneko/金子明教授との対談(1)
私(Jay)の長年の盟友でもありかつマヤ研究の第一人者、金子明教授との対談を連載します。日頃はお互いに first name で呼び合う仲ですが、対談では少しあらたまって見ましたが。。
prof. Akira Kaneko
今回は、マヤ文明考古学において専門家の間では国際的にその名が知られているprof.Akiraこと金子明教授とSkypeで対談して見ましょう。
マヤ文明といえば、メキシコ、グアテマラ地域の古代文明としてあまりにも有名。
prof.: そうだね。古代メキシコとかメソアメリカとも呼ばれ、多彩な古代文化が繁栄した地域。
prof/ 教授は長年メキシコに住み続けて発掘および研究をしているが、現在の公的なステイタスを簡単に説明してもらえる?
prof.: The National Institute of Anthropology and History (INAH)/メキシコ国立人類学歴史学研究所の教授 (professor)。チャパス州センターに所属。
メキシコにそれだけの長い間住み続けて研究をしている日本人の学者は他にもいるのかな?
prof.: メキシコ国立人類学歴史学研究所には、もう一人、女性で藤田はるみさん(註1)という方がBaja Clifornia Sur/南バハ・カルフォルニアで貝塚そして新大陸での『最初のアメリカ人』の研究をしています。彼女とはメキシコの北と南の端に分かれて時々電話で話しています。
また大先輩としては、UNAMメキシコ国立自治大学の人類学研究所の杉浦洋子博士がトルーカ盆地の研究をしています。女性の学者の活躍が目立ちますね。
ではまず、今まで自ら関わった遺跡についての簡単な紹介から
prof.: カンクーン、トニナ、ポモナ、ヤシュチラン、フンチャビン、イグレシア・ビエハなど
これは是非連載だな。
バハ・カリフォルニア州(Baja California)はメソアメリカという文化史的領域には属していない。 しかし,この地域では,藤田はるみ(INAH 南バハ・カリフォルニア・センター) が,古期や石期といった古い時期に相当する貝塚や洞窟遺跡の調査研究に従事している(e.g. Fujita and Melgar. 2014)。先古典期以降(前 1800 年∼)の研究が主体をなすなかで,藤田の調査は出色といえる。(京都ラテンアメリカ研究所2014年12月紀要より)金子明教授のお薦め